Top Message

社長メッセージ

特殊鋼で

日本と世界産業を支える

代表取締役社長

宮本勝弘

Miyamoto Katsuhiro

世界最高レベルの品質を実現する
軸受鋼のリーディングカンパニー

皆さんは「鉄」にどんなイメージを持っているでしょうか。古い素材と思っている人もいるかもしれませんね。しかし、身の周りを見てみると世界はまだ鉄器時代と言えるくらい、あらゆるところに鉄が使われています。鉄は錆びて朽ちたら土に還る、自然と調和する素材。しかもスクラップから新しい素材へ効率的に再生できるという、資源循環型社会に非常にマッチした素材でもあります。

そんな鉄の世界で、特殊鋼と呼ばれる「スペシャルな力を持った鉄」をつくっているのが私たち山陽特殊製鋼です。特に高い品質が求められる「軸受鋼(じくうけこう)」の生産では、国内トップシェア。例えば、時速200km以上のスピードで移動する新幹線の軸受は、車輪の高速回転から発生する振動や衝撃でも壊れない十分な耐久性が求められますが、その素材としてほとんどの新幹線で当社の軸受鋼が使われています。軸受鋼の分野ではまさに世界最高レベルの品質を実現し、業界のトップメーカーとして評価されているのです。

「人と環境にやさしい」×「グローバル化」
「人と環境にやさしい」×
「グローバル化」
時代の一歩先をゆく2つの強み

特殊鋼の原料となるのは、製品としての役目を終えた鉄スクラップです。当社では鉄スクラップを溶かし、合金鉄を加え、様々な性能を持った特殊鋼を製造しています。当社の製造方法はCO2の排出量が少なく、資源のリサイクルにも貢献できるため、これからの時代においては大きなアドバンテージとなっています。現在、国を挙げて2050年のカーボンニュートラル実現に向けて取り組むなか、当社は鉄鋼業界でも進んだ存在といえるでしょう。

また、欧州やインドに特殊鋼の一貫製造拠点を構えたグローバルネットワークも大きな強み。グループ会社を含めると従業員の約7割が外国籍の方であり、売上比率でみると欧州が最も高くなっています。今後もグローバル化を進めていくため、新入社員には入社後3週間の海外研修も実施しています。英語力の強化はもちろん、グローバルな意識を高めて外国語でコミュニケーションをとることで多様な文化や価値観に触れる楽しさを知ってもらいたいと思いますね。

新たな社会課題へ果敢にチャレンジ
新たな社会課題へ
果敢にチャレンジ
ともに学び成長していきましょう

現在、私たちが力を入れているのは新技術や新製品の研究・開発です。当社は日本製鉄とスウェーデンにあるグループ会社Ovako ABの3社で連携して最先端の共同開発を行えるのが利点。今後さらにこのグループシナジーを活かし、EV(電気自動車)や高速鉄道、風力発電、ロボットといった社会的ニーズの高い分野に貢献できる素材の研究・開発を進めていきたいと考えています。

当社は2023年に創業90周年を迎えました。この先も成長を続け、国内外の基幹産業を支えていくためには新たな課題へ果敢にチャレンジしていかなければなりません。そこで若い皆さんに期待するのは、自分で考えて動いてみる積極性です。原料から仕入れ、自社工場で製造し、自分たちの製品として世界に販売していく。当社には活躍できる仕事のフィールドがいくらでも広がっていますから、ぜひ柔軟に考え、行動し、楽しんでください。姫路にいながらにして世界で活躍できるのも当社ならではの面白さですよ。